知床愛護少年団は年間を通じて、ウトロ小中学校の児童生徒を対象に、このステキな自然に触れて欲しい、自然の中で暮らすことの楽しさを知って欲しいと言う目的で活動を続けています。私も自分の子どもがこの少年団に参加できるようになった頃から(15年ほど前)ボランティアで指導員として参加させて貰っています。
フィールドはもちろん知床ですが、夏と冬には近隣のフィールドへ出かける取り組みも行っていて、ここ数年の冬の活動では、子どもたちに人気の「わかさぎ釣り」を行っています。
今回も、朝8:00に集合して、途中、濤沸湖のラムサール水鳥観察センターへ寄りながら、目的地の網走湖へ出かけました。「今年は釣れないらしい」と言う情報から、期待できない気持ちでペケだったときのために焼きちくわを天ぷら材料として準備して行きました。
お天気は良かったものの、凍った湖面には北風が容赦なく、地吹雪を誘う強い風でした。が・・・・・子どもたち、風に背を向けて楽しそうに釣り糸をたれています。
「15匹以上釣ったら唐揚げにしてあげよう!」と約束したのですが(子どもの参加数が15名なので)、なんと45匹。カレイが2匹の結果。約束通りに唐揚げにしていただきました。
わかさぎは、仮死状態衣をつけられ、油の中へ入れますが、そこで泳ぎ出します。それを見て子どもたちの反応は様々ですが、自分で釣った魚はしっかり「いただきます」を、みんな納得して「美味しい!」へつなげる場も毎年の「よかった」をもらえる指導員の宝物です。
この活動のもう一つの私の楽しみは、移動する車の中での子どもたちとの会話です。
今回は高学年の女子でしたが、動き出して「隕石、どう思った?」の問いかけから始まった会話は、日本滅亡説や、富士山噴火、やがて災害の避難に及び、そこで彼女たちは「とにかく生きる方法を全力出し切ることだよね〜」と。
続いては、いつもの定番、恋の話。だれそれは誰が好きで、でも、ちょっと・・あるいは「告られて(こくられて)好きになったけど、違うかな〜」とか。それから家の話、兄弟の話、将来の夢、悩み、なんでもかんでも会話が弾みます。
15年、ずいぶん彼女たち、彼らの会話も、関心も、そして行動も変わって来ました。
みんなが大人になったとき、時には「生きる方法を全力で〜」の時、好きな人のことで悩んだとき、こんな少年団の活動で残った記憶や場面が、どこかで思い出されたり、記憶に残っていたら、嬉しいだろうな・・・と、思いながら「あけみさん、年の割には元気だね、まだまだ私たちに付き合ってね!」と生意気な台詞を残しながら送り届けた家の中へ手を降りながら入っていく子どもたちを見て、こちらこそ、貴重な経験をありがとう〜と、思った一日でした。
事故なく無事でよかった。