2010年05月01日

川湯温泉と峠の開通

川湯温泉は私の生まれたところ。

父と母が川湯中学校で教員をしていて、そこで出会い、結婚して私が生まれました。
両方の祖父母が川湯にいたので、3歳で川湯を離れてからも川湯は同じみの場所でした。
「賑やかな場所」というのが私の記憶です。
川湯駅に列車が着くと、阿寒バスが大勢の人を乗せて温泉街へ走っていきます。「今日も増便のバスが来ていた・・」というのが会話に中に聞かれました。
温泉街はそれは賑やかで、夜になると浴衣を着た人が大勢歩いておりました。お湯の流れる川からは硫黄の匂いが流れ、木彫り屋さんの前を通るとニスの香りや木の香りが流れていました。

いつ頃からでしょう。私も学校がお休みの時には必ず行っていた祖父母の家にも行かなくなり、だんだん足が遠のいていました。

東京からこちらに戻り、川湯へ行くと、以前の面影もない寂しい温泉街になっていました。産湯で浸かっていた温泉にも長いこと行かずにいました。

でも、最近、温泉に入りたいと思ったときには川湯温泉のお湯が懐かしくなります。大地から自噴するお湯のエネルギーは変わることなく、相変わらず「良いお湯」だと実感します。
両親がいた時代に大きな旅館を経営していた人達は、代が変わり、あるいは経営者も替わってきたはずです。きっと、さまざまな取り組みを繰り返して来たことと思います。でも、最近は自信を持ってお湯の質と湯量の豊富さを売りにして経営を続けています。それが、嬉しくてたまあに出かけてお湯に浸かってきます。

観光資源を活かす、あたりまえのようでなかなか経営をする側にとっては難しいことだと思いました。特に、経済成長期にあっては目まぐるしく変わるレジャー、観光のニーズに対応していくことは大変なことだったと思います。
よく言われる「ブーム」とは、一過性のものだと最近は思います。

川湯温泉では、名古屋からのお客さんに出合いました。名古屋から女満別へ来て川湯温泉に二泊するツアーだそうで、どこへも行かずに温泉に浸かる旅だそうです。川湯温泉は各湯宿が自分の泉源を持っています。それぞれの宿のお風呂の泉質が微妙に違いますので、いくつかの泉源を楽しむ旅だそうです。
「良い温泉ってなかなかないものよ〜」と言いながらこの旅の参加が2回目だという人の話を聞いていました。

改めて、知床の旅の魅力はなんだろう?と考えました。

今日、3日遅れで知床横断道路が開通しました。お天気予報ではもう少し暖かかったはずですが、寒い中での開通式でした。キラキラするお日様のイメージを浮かべて知床観光の賑やかさを祈りました。

今年の桜、知床はいつ咲くでしょうか。
好きな季節、5月の始まりです。

 開通1
 10時の開通を待つ車の列
 開通2
 一番先頭になった人に町長から記念品
 開通3
 知床峠をめざす車・拍手の手・転がっているのはカメラマン
posted by あとむ at 21:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 季節のこと
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