12月議会が終わりました。今回は2日間の日程でしたから、とてもタイトなスケジュールで進みました。
2日目の本会議が終わってから全員協議会が行われ、行政改革、橋の点検、安全の計画、最後に観光基本計画について協議がありました。
観光基本計画はとても大変そうだと思いました。
国だって、道だって、最近やっと観光に関する計画などを策定してきているように、範囲が広く、しかも、経済的な効果もなかなか明確に見えてこない、しかも、観光という関わりの経済活動は流動的であったり、位置づけも商工業と観光の区別はつけにくい。しかも、観光客の動向はこちらも流動的。
当然、かなり受け身の産業なのかも知れない。とはいえ、観光業者は観光地としての地域資源を旅の商品として売り出していく。そうして動いていく観光客を相手に、地元の観光事業者は商売をしていく。
そんな、複雑な産業としての観光について、町が計画をつくっていくのはとても大変だと思います。
斜里町でさらに、その大変さに拍車を掛けているのが、NPO法人として活動をしている観光協会の組織体制が流動的なこと。協会を構成する協会員の連携や情報共有がしっかりできていないのではないか、と言う事も計画策定の難しさに加わっていく。
今回、示された項目の中にはたくさんの「現状と課題」が記されていました。
おそらく、こうした現状や課題を出して、ここを共有していくと言う作業が始まったのだと思う。これまでの流れの中から考えれば、ここまで漕ぎ着けて、行政と観光関係者が同じテーブルで課題を出し合ったことは前進です。
しかし、現状と課題を列記して、これを基本計画の骨子(素案)として出してきた資料を見ると、スタートした時期が遅いとはいえ、来年の3月までに作り上げるとされている工程に無理を感じます。
観光基本計画をつくることすら無理だ、と言う声が多く聞こえるのも、先に書いた地元事業者の連携不足を多くの人が感じているからだし、協会員の人からもそうした声が聞こえるのですから無理はないと思います。
そんな中、斜里町の担当者はこの期限が限定されている中でまとめなければならない。
私は、斜里町がそうした現状の中で、行政が観光事業推進のなかではたす最善の役割というものが認識されていないのではないかと思いました。
9月議会で一般質問を行いました。でも、町は「現状と課題」を精査せずに自分たちで決めた期限に計画策定を進めることにして、今回の骨子(素案)を出して来たのです。斜里町では観光に関わる事業が、町の農業、漁業とならんでいます。「斜里町は農業、魚漁、観光の町です」と言っています。観光振興の主役は各事業者ですが、そこで町の果たす役割があるはずです。今回の計画策定についての経緯にもしっかりと記されています。
だから、余計、時間と認識と連携が不足している・・と、感じました。
今日は、お天気です。昨夜、議会が終わって役場の駐車場での気温は氷点下9度でした。途中では氷点下14度に。
しっかり、根雪に覆われた12月中旬。12月議会の報告レポートを作ります。